フォニックスをやっているのに読めない?小3英語で起こるローマ字混乱の正体

はじめに:小3で突然あらわれる「読めない問題」

「小さい頃から英語に触れてきたのに、文字になると読めない…」

そんな戸惑いを感じていませんか?

英語の歌を歌えたり、簡単なフレーズを口にしたりできるのに、
いざ単語を見ると読めない。
小学校3年生頃から、こうした変化に気づくご家庭が増えています。

さらにこの時期は、学校でローマ字学習が始まるタイミングでもあります。
同じアルファベットを使うため、英語の読み方と混ざってしまい、

「make をマケと読んでしまう」
「name をナメと読んでしまう」

といった混乱が起こることも珍しくありません。

ですが安心してください。
これはお子さんの努力不足でも、保護者の教え方の問題でもありません。

英語の音に慣れることと、文字を読めるようになることは、
実は別のスキルです。
その橋渡しが不足しているだけなのです。

この記事では、

  • 小3で英語が読めなくなる理由
  • ローマ字学習が混乱を招く仕組み
  • フォニックスの本当の役割
  • 「自分で読めた!」につながる学習のポイント

を、英語教育の視点から分かりやすく解説します。
読み終える頃には、
お子さんが読めるようになるために何が必要か、
そして家庭でできる具体的な一歩が見えてくるはずです。

目次

フォニックスをやっているのに読めない?小3英語で起こるローマ字混乱の正体

1. 小3で英語が読めなくなるのはなぜ?

小さい頃から英語の歌を聴いたり、動画を見たり、絵本に触れてきたのに、
小学校に入って文字が登場すると「読めない」と感じる。

これは決して珍しいことではありません。

特に小学3年生は、英語が読めなくなる子が増える“分岐点”と言われています。

その理由の一つが、英語教育の前倒しです。
現在の小学校では外国語活動が早期化し、
小学3年生から英語に触れる機会が増えています。

英語に触れる時間が増えたこと自体は、とても良い変化です。
しかし一方で、英語の音に慣れる学習と、
文字を読めるようになる学習は、実は別のスキルです。
音に親しむ経験だけでは、「読む力」までは自然には育ちません。

小さい頃の英語体験は「聞く力」を育てます。
しかし、小学生以降はそこに

音と文字を結びつける力

が必要になります。
この橋渡しが不足すると、

  • 英語は好き
  • 英語の音はなんとなく分かる
  • でも読めない

という状態が起こります。
これは学習不足ではなく、発達段階に応じたステップの違いによるものです。

2. ローマ字学習が混乱を招く理由

さらに小3では、もう一つの大きな変化が起こります。

それが ローマ字学習の開始 です。

ローマ字はアルファベットを使って日本語を読むためのルールですが、英語は英語独自の
読みのルールで成り立っています。

しかし子どもから見ると、

  • 同じABC
  • 同じ文字
  • 同じタイミングで習う

ため、同じルールで読めると思ってしまいます。

例えば:

  • ka = か
  • ki = き
  • ku = く

と習ったあとに、

  • cat
  • cake
  • make

などの英単語を見ると、

  • cat → カット
  • cake → カケ
  • make → マケ

と読んでしまうことがあります。

これは間違いではなく、
ローマ字のルールを正しく使った結果です。

つまり、

混乱するのは自然なこと なのです。

大人でも、同じ文字で異なるルールを同時に学べば戸惑います。
小学生にとってはなおさらです。

この混乱により、

  • 英語の読みが不安定になる
  • カタカナ読みが定着する
  • 読む自信を失いやすい

といった影響が出ることもあります。
ですが安心してください。

ローマ字と英語の違いを理解し、
正しい順番で音と文字を結びつけていけば、
この混乱は必ず整理されていきます。

3. フォニックスの本当の役割とは

ローマ字と英語の違いによる混乱を整理し、
子どもが自分の力で読めるようになるために重要なのが

フォニックス です。

フォニックスとは、
英語の「音」と「文字(つづり)」の関係を学ぶ方法です。

英語圏の子どもたちは、幼児期からフォニックスを学び、そこから自分で本を読めるよう
になっていきます。

日本語で例えるなら、

  • ひらがな50音を覚える
  • 単語が読める
  • 文章が読める

という流れに近いものです。
英語でも同じように、
音を知る → 文字と結びつける → 読める
という順番が大切になります。

フォニックスは発音練習ではない

フォニックスというと、「発音を良くする学習」と思われることがあります。
しかし本来の目的は、

自分の力で英語を読み書きできるようにすること です。

例えば:

c → クッ
a → アッ
t → トゥッ

この音をつなげることで、

cat

と読めるようになります。
つまり、フォニックスは

・音を知る学習のみならず
・読める力を育てる仕組み

なのです。

順番がとても重要

英語を読む力を育てるには、

  • 音を聞く
  • 音と文字の関係を知る
  • 音をつなげて読む

という順序が重要です。
この順番を飛ばしてしまうと、

  • 単語を丸暗記するしかない
  • 初めて見る単語が読めない
  • 英語が難しく感じる

という状態になりやすくなります。
逆に、フォニックスのルールが身につくと、

  • 初めて見る単語でも読める
  • 読むことが楽しくなる
  • 自信につながる

という変化が起こります。

4. フォニックスを学ぶメリット

フォニックスを学ぶことで得られるメリットは、想像以上に大きいものです。

暗記量が大幅に減る

フォニックスのルールを知っていると、
初めて見る単語でも音から推測して読むことができます。

その結果、

一語ずつ丸暗記する必要がなくなります。
これは中学英語以降の学習負担を大きく軽減します。

中学英語でつまずきにくくなる

現在の中学英語は、昔より難易度が上がっています。

小学校で600~700語程度の単語に触れている前提で授業が進むため、読めない状態のまま
だと最初から苦戦してしまいます。

フォニックスを学び読める力が育っている子は、

  • 単語の理解が早い
  • 音読がスムーズ
  • 英文理解が進みやすい

という大きな差が生まれます。

自信につながる

読めるようになると、子どもは
「できた!」
という成功体験を得ます。
この経験が積み重なることで、

  • 英語が得意だと思える
  • 自分から読みたくなる
  • 学ぶ意欲が高まる

といった変化が生まれます。

英語学習が「楽しいもの」に変わる

読めない状態では、英語は難しいものに感じやすくなります。
しかし読めるようになると、

  • 英語が分かる
  • 英語が楽しい
  • もっと知りたい

という前向きな気持ちが育ちます。

5. 読めるようになった子どもに起こる変化

英語が読めるようになると、子どもには大きな変化が現れます。
それは単に単語が読めるようになる、ということにとどまりません。
多くの保護者の方が驚かれるのは、
子どもの表情や学習への姿勢そのものが変わること です。

「できた!」が自信を育てる

読めない状態が続くと、子どもは

「自分は英語ができない」
と感じやすくなります。

しかし、フォニックスを通して

  • 自分で読めた
  • 分かった
  • 通じた

という成功体験を得ると、

「できるかも!」
という自信が芽生えます。

この小さな成功体験の積み重ねが、
学習への前向きな気持ちを育てていきます。

自分から英語に触れるようになる

読めるようになった子どもは、

  • この単語なんて読むの?
  • これも読んでみたい
  • 英語の本を読みたい

と、自分から英語に手を伸ばすようになります。
受け身だった学習が、
自発的な学びへと変わる瞬間です。

英語が「得意」だと感じられるようになる

英語に苦手意識を持つ前に、
「読める」経験を積むことはとても大切です。
読めるようになることで、

  • 英語が楽しい
  • 英語が得意
  • 自分はできる

というポジティブな自己認識が育ちます。
この感覚は、英語だけでなく他の学習にも良い影響を与えます。

保護者の方が感じる変化

子どもが「読めた!」と嬉しそうに伝えてくる姿に、

  • やってよかった
  • 子どもの可能性を感じた
  • 家庭での関わり方に自信が持てた

と感じる保護者の方も多くいらっしゃいます。
親子で喜びを共有できることも、大きな価値のひとつです。

実際によく見られる変化

フォニックス学習を通して、次のような変化が見られます。

  • 単語を自力で読めるようになった
  • 音を聞いてスペルが分かるようになった
  • 音読がスムーズになった
  • 英語を好きと言うようになった
  • 自分から進めるようになった

「読める」という力は、子どもの可能性を広げていきます。

「読める力」は自己効力感を育てる

教育心理学では、自分はできると感じる力を

自己効力感

と呼びます。
読めるようになることで、

  • 努力すればできる
  • 自分は成長できる

という感覚が育ちます。
これは英語学習だけでなく、
将来の学びや挑戦する力にもつながっていきます。

6. アプリや動画だけでは読めない理由

最近はフォニックスのアプリや動画が充実し、家庭でも手軽に英語学習ができるようにな
りました。
実際に、

  • フォニックス動画を見ている
  • アプリで音を聞いている
  • 英語教材を使っている

というご家庭はとても増えています。
それでも、

「見ているのに読めない」

と感じるケースは少なくありません。
これは教材の質の問題ではなく、
学習のプロセスが不足していること が原因です。

発音の仕方が分からない

フォニックスでは、アルファベットの名前ではなく「音」を学びます。
例えば:

  • B → ビー ×
  • B → ブッ ◯

音の出し方は、口の形や息の出し方が関係します。
動画を見るだけでは、

  • 口の動き
  • 舌の位置
  • 息の出し方

までは身につきにくく、
音があいまいなまま定着してしまうことがあります。

ブレンディング(音をつなげる練習)が不足している

フォニックスの核心は、音をつなげて読む力 です。

例:

c-a-t
→ ク・ァ・ト
→ cat

しかし動画視聴中心の学習では、
音を「知る」
ところで止まりやすく、
音を「つなげる」
練習が不足しがちです。

その結果、

一文字ずつは分かるのに単語として読めない、
という状態が起こります。

セグメンティング(音を分ける練習)が不足している

読む力と同じくらい大切なのが、
音を聞いて分ける力 です。

例:

dog
→ /d/ /o/ /g/
この力が育つと、

  • 聞いた単語が理解しやすくなる
  • スペルの理解が深まる
  • 読み書きが安定する

しかし動画視聴中心では、
音を分解する練習は不足しやすくなります。

書いて確認する練習が不足している

音と文字を結びつけて定着させるには、
書くこと が非常に効果的です。

  • 音を聞いて書く
  • 読みながら書く
  • 見ずに書く

このプロセスにより、
音と文字の結びつきが強化されます。
アプリ中心の学習では、
書く機会が少ない傾向があります。

なぜ「見るだけ」では読めるようにならないのか

英語の読み習得には、次のステップが必要です。

必須の4ステップ

  • 音を知る
  • 音をつなげる(ブレンディング)
  • 音を分ける(セグメンティング)
  • 書いて定着させる

②③④が抜けると
読める力は育ちにくいのです。

アプリや動画は「優れた入口」

誤解してほしくないのは、
アプリや動画はとても優れた教材だということです。

  • 正しい音に触れられる
  • 楽しく学べる
  • 学習のハードルが下がる

ただし、

見る・聞くだけでは読める力は完成しない

という点が重要です。
少しのアウトプット練習を加えるだけで、
理解は大きく変わります。

7. アウトプットとフィードバックがないと読みは定着しない

フォニックス学習では、

  • 音を知る
  • 音をつなげる
  • 音を分ける

と同時に、

実際に読んでみる経験

が欠かせません。
しかし家庭学習では、
読む練習はしている
でも「聞いてもらう機会」が少ない
という状況が多く見られます。

本当に正しく読めているか分からない

子どもは自分の読みが、

  • 正しいのか
  • 少しズレているのか

自分では判断できません。
例えば:

  • ship →スップのように聞こえる
  • bag →ベッグのように聞こえる
  • sun →スンのように聞こえる

こうした小さなズレでも、
積み重なると読みの精度に影響します。

読みのズレは早い段階で整えることが大切

読みの基礎段階では、
正しい音の定着
がとても重要です。
ズレたまま進むと、

  • 聞き取りにくくなる
  • スペル理解が不安定になる
  • 読むことに自信が持てなくなる

後から修正する方が難しくなります。

8. ネイティブ動画だけでは補いにくい発音のポイント

最近は、ネイティブスピーカーが教えるフォニックス動画も多く、正しい音に触れられる
という点で非常に価値があります。
ただし、日本の子どもにとっては次のような難しさもあります。

日本人がつまずきやすいポイントが説明されない

ネイティブの先生にとっては自然に出せる音でも、日本語話者には難しい音があります。
例えば:

  • 舌の位置
  • 唇の丸め方
  • 息の出し方
  • 声帯の使い方

これらは意識しないと再現が難しい部分です。

ネイティブ動画では、

音のモデルは示される
しかし「どう口を作るか」の説明は少ない

ということが多くあります。

日本人だからこそ分かる説明が必要

日本語と英語では、音の作り方が大きく異なります。
そのため、

  • 日本人が間違えやすいポイント
  • 音のズレが起きる理由
  • 日本人でも出しやすいコツ

を知ることで、音の習得は格段にスムーズになります。

ネイティブの音から学ぶことは大切

もちろん、正しい音のモデルとしてネイティブの発音を聞くことはとても重要です。
しかし、

  • 音を「聞く」こと
  • 音を「再現する」こと

は別のスキルです。
再現のためには、

口の形や発音の仕方の具体的なガイド

が役立ちます。

9. フィードバックがあると成長スピードが変わる

読んだ音を聞いてもらい、

  • 良い点を認める
  • ズレをやさしく修正する

このサイクルにより、

  • 正しい読みが定着
  • 自信が育つ
  • 読むことが楽しくなる

という好循環が生まれます。

伴走サポートで行っていること

フォニックス学習では、

読みのズレを修正しながら進むこと

が重要です。
私が行なっているフォニックス伴走サポートでは:

  • 音読ワークでアウトプット
  • 読みのズレをやさしく修正
  • 正しい読みの定着をサポート
  • 成功体験を積み重ねる

ことを大切にしています。
また、受講生専用の動画では、

  • 口の形の作り方
  • 音の出し方のコツ
  • 日本人がつまずきやすいポイント

など、日本人の子どもが再現しやすい形 で発音を学べるよう工夫しています。

保護者の方へ

「正しく読めているのかな?」
と不安になるのは自然なことです。

実は、

少しのズレを整えるだけで、
読みはぐっと安定します。

そして正しく読めるようになると、
子どもは自分から読み始めます。

10. 家庭でできるサポートのポイント

フォニックスの学習は、特別な教材や長時間の学習が必要というわけではありません。
日常の中で少し関わり方を工夫するだけでも、
子どもの理解は大きく変わります。

①音を一緒に声に出してみる

動画やアプリを見ながら、

  • 親子で音を出してみる
  • 楽しくまねしてみる

だけでも音の定着が進みます。

②音をつなげて読む練習をする

一文字ずつではなく、
c-a-t
→ cat
のように、音をつなげて読む経験を増やすことが大切です。

③音を分けて聞く練習をする

「dog はどんな音が入っているかな?」

とクイズのように遊ぶことで、
セグメンティングの力が育ちます。

④短い単語を書いてみる

音を聞いて書くことで、

  • 音と文字の結びつき
  • スペル理解

が深まります。

⑤完璧を求めず、できたことを認める

発音や読みが少し違っていても、

「読めたね!」
「いいね!」

と認めることが、自信につながります。

読める力は、正しいステップで必ず育つ

小3で英語が読めなくなるのは、

  • 英語教育の変化
  • ローマ字学習との混在
  • 音と文字の橋渡し不足

といった背景によるものです。
そして、

  • アプリや動画だけでは不足しやすい練習
  • アウトプットと修正の機会不足

が重なることで、
「やっているのに読めない」

という状態が起こります。
ですが安心してください。
おうち英語で育ててきた「耳」は、
決して無駄ではありません。
正しい順番で音と文字を結びつけていけば、
お子さんは必ず読めるようになります。

「読めた!」の経験が未来を変える

読めるようになると、子どもは

  • 英語が楽しい
  • 自分はできる
  • もっと読みたい

と感じるようになります。
この小さな成功体験が、

  • 学ぶ意欲
  • 自信
  • 挑戦する力

を育てていきます。

英語を読む力は、
単なるスキルではなく、
子どもの未来を広げる力でもあります。

もし、こんな不安を感じていたら

  • 読み方が合っているか分からない
  • アプリや動画だけで大丈夫か心配
  • ローマ字と混ざってしまっている
  • 子どもに「読めた!」を感じさせたい

そう感じている方は、
一人で悩まなくて大丈夫です。

11. 読めない原因を知りたい方へ

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これからも小学生のおうち英語を
応援しています。

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この記事を書いた人

おうちキッズ英語 代表
元小学校英語教師。6年間のべ1600人以上に指導。
公立小学校で担任を経験したのち、英語専科教員となる。
現在は1人娘を育てながら、お子さんを英語好きにしたい親御さん向けに
オンラインレッスンをしている。

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